業界別 離職率ランキング2026|厚労省データ徹底比較

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業界別 離職率ランキング2026

労働問題専門メディア編集部

退職代行サービスの比較・口コミ情報を専門に扱うメディア。厚生労働省「雇用動向調査」「新規学卒就職者の離職状況」など公的統計をもとに、業界別の離職実態と退職代行市場の相関を分析しています。

「自分の業界は離職率が高いのか?」「辞める人が多い業界はどこなのか?」を判断するには、厚生労働省「雇用動向調査」の産業大分類別データが最も信頼できる一次情報です。本ページでは令和6年(2024年)の最新データを業界別にランキング形式で一覧化し、新規大卒者の3年以内離職率、男女別・年齢別の傾向、そして退職代行利用率との相関まで網羅的に解説します。

全てのデータは厚生労働省の公式統計に出典URLを付して掲載しています。ニュース記事・ブログの執筆時に、信頼性のある統計ソースとしてご活用ください。

このページの特徴
  • 厚労省「令和6年雇用動向調査」の産業大分類16業種の離職率を全て網羅
  • 新規大卒就職者の産業別3年以内離職率(令和4年3月卒)の最新ランキングを掲載
  • ヤメラボ独自調査の「業種別退職代行利用率」と公的離職率を突き合わせた独自考察
  • 全テーブルに出典URLを明記。引用・転載時はヤメラボへのリンクのみでOK

1. 日本全体の離職率推移

まず、業界別ランキングの前提として、日本全体の離職率推移を確認します。厚生労働省「雇用動向調査」は、全国の事業所を対象に毎年実施される最も信頼性の高い離職統計です。

離職率入職率入職超過率出典
2024年(令和6年)15.4%16.4%+1.0P厚労省「令和6年雇用動向調査」
2023年(令和5年)15.4%16.4%+1.0P厚労省「令和5年雇用動向調査」
2022年(令和4年)15.0%15.2%+0.2P厚労省「令和4年雇用動向調査」
2021年(令和3年)13.9%14.0%+0.1P厚労省「令和3年雇用動向調査」

2024年の離職率は15.4%(前年同率)で横ばいとなっています。一方、コロナ禍の2021年(13.9%)と比較すると約1.5ポイント上昇しており、労働市場の流動性は着実に高まっていることが分かります。入職率が離職率を上回る「入職超過」が4年連続で続いており、働き手が職場を選ぶ時代が続いています。

離職率の統計データを分析するイメージ

2. 業界別 離職率ランキング(産業大分類16業種)

ここからが本記事の核心です。厚生労働省「令和6年上半期雇用動向調査」をもとに、産業大分類16業種の離職率を高い順にランキング化しました。一般労働者(パートタイム以外)の上半期離職率を使用しています。

データの読み方

一般労働者の離職率とは、常用労働者のうち1月~6月の間に離職した者の割合(期初の常用労働者数に対する比率)です。産業ごとの離職傾向を把握するうえで、最も標準的に用いられる指標となります。

全16業種 離職率ランキング(令和6年上半期・一般労働者)

順位産業大分類離職率
1位宿泊業,飲食サービス業15.1%
2位生活関連サービス業,娯楽業11.1%
3位サービス業(他に分類されないもの)10.9%
4位教育,学習支援業9.9%
5位卸売業,小売業8.7%
6位医療,福祉8.6%
7位不動産業,物品賃貸業7.1%
8位学術研究,専門・技術サービス業7.0%
9位電気・ガス・熱供給・水道業6.8%
10位建設業6.3%
11位情報通信業5.8%
12位運輸業,郵便業5.5%
13位製造業5.3%
14位複合サービス事業4.9%
15位鉱業、採石業、砂利採取業4.8%
16位金融業,保険業4.5%

出典: 厚生労働省「令和6年上半期雇用動向調査結果の概要」(一般労働者・上半期離職率)

1位の宿泊業・飲食サービス業(15.1%)と16位の金融業・保険業(4.5%)では、約3.4倍の差があります。上位にはサービス業・小売業・医療福祉といった対人サービス産業が並び、下位には金融・製造業・インフラ業界が並ぶ明確な構造が見えます。

年間(通年)の高離職率業種(令和6年・全期間)

令和6年の1年間(通年)で見ると、順位は若干入れ替わります。

順位産業(一般労働者)年間離職率
1位サービス業(他に分類されないもの)19.0%
2位宿泊業,飲食サービス業18.1%

出典: 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概要」

パートタイム労働者を含めた場合、宿泊業・飲食サービス業の離職率は29.9%、サービス業(他に分類されないもの)は23.8%とさらに高くなります(同出典)。アルバイト・パート比率が高い業界ほど、労働者の流動性は顕著です。

飲食・宿泊業のホテルフロントで働くスタッフのイメージ

3. 高離職率業界TOP5の深堀り

離職率上位5業種について、背景と特徴を解説します。

1位:宿泊業,飲食サービス業(15.1%)

ホテル・旅館・レストラン・居酒屋チェーン・ファストフード等が該当します。パートタイム比率が極めて高く、業務が肉体的にハードで深夜・早朝シフトが多いのが特徴です。新規大卒者の3年以内離職率でも55.4%(後述)と全産業トップで、入社した若手の半数以上が3年以内に去る構造が続いています。

2位:生活関連サービス業,娯楽業(11.1%)

美容室・エステ・クリーニング・冠婚葬祭・パチンコ・映画館等が含まれます。顧客対応のストレスに加え、土日祝日勤務が前提で労働時間も長くなりがちです。新規大卒3年以内離職率では54.7%と宿泊・飲食業に次ぐ第2位で、特に若年層の定着率が低い業種です。

3位:サービス業(他に分類されないもの)(10.9%)

警備業・ビルメンテナンス業・廃棄物処理業・自動車整備業などが含まれる雑多な業種区分です。令和6年通年では19.0%と全産業トップになるなど、統計的にも離職が最も多い層です。人手不足の深刻化と外国人労働者比率の上昇がさらに離職を押し上げています。

4位:教育,学習支援業(9.9%)

学習塾・予備校・各種スクール・私学教育が中心。長時間労働と保護者対応のストレスが恒常化しており、教員・講師の離職が社会問題化しています。新規大卒3年以内離職率でも44.2%と4位に入っています。

5位:卸売業,小売業(8.7%)

コンビニ・スーパー・アパレル・家電量販店等。シフト制勤務+接客ストレス+休日出勤の三重苦で、特に店舗スタッフの離職が顕著です。新規大卒3年以内離職率では小売業が40.4%と上位5位に入っています。

4. 低離職率業界TOP5の特徴

一方、離職率が低い業種には共通点があります。

順位産業離職率特徴
1位金融業,保険業4.5%給与水準が高く福利厚生が充実
2位鉱業、採石業、砂利採取業4.8%労働人口が少なく既存社員の定着が強い
3位複合サービス事業(郵便局等)4.9%公共性が高く安定雇用
4位製造業5.3%技能蓄積型・日勤主体・賞与が手厚い
5位運輸業,郵便業5.5%業務の標準化とチーム連帯感が強い

出典: 厚生労働省「令和6年上半期雇用動向調査結果の概要」より抽出。特徴欄はヤメラボ編集部による解説。

下位業種の共通点は「労働条件の安定性」と「専門スキルの蓄積」です。特に金融業は新規大卒3年以内離職率でも比較的低く、入社時の研修・OJT体制が厚いことが定着に寄与しています。

5. 新規大卒者の3年以内離職率(業界別)

日本では古くから「七・五・三現象」という言葉があります。中卒で7割、高卒で5割、大卒で3割が入社3年以内に離職するという傾向です。厚生労働省が毎年公表する「新規学卒就職者の離職状況」は、若年層の業界別定着率を知るうえで最も重要な統計です。

学歴別の3年以内離職率(令和4年3月卒)

学歴3年以内離職率前年度比
中学卒54.1%
高校卒37.9%
短大等卒44.5%
大学卒33.8%▲1.1P

出典: 厚生労働省「学歴別就職後3年以内離職率の推移」(PDF)

新規大卒者の産業別3年以内離職率 上位5業種(令和4年3月卒)

順位産業3年以内離職率前年度比
1位宿泊業,飲食サービス業55.4%▲1.2P
2位生活関連サービス業,娯楽業54.7%+1.0P
3位教育,学習支援業44.2%▲2.4P
4位医療,福祉40.8%▲0.7P
5位小売業40.4%▲1.5P

出典: 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」

宿泊業・飲食サービス業では入社した大卒者の55.4%が3年以内に離職しており、若年層の定着が構造的に困難な業界です。上位5業種のうち「宿泊・飲食」「生活関連」「教育」「医療福祉」「小売」と、対人サービス業が占めているのが特徴です。入社後の業務内容と大学生の想像とのギャップが大きい業界ほど、若年離職率が高い傾向が読み取れます。

新卒での退職代行利用については新卒でも退職代行は使える?で詳しく解説しています。

6. 男女別・年齢別の離職率

厚生労働省「令和6年雇用動向調査」では、男女別・年齢階級別の離職率も公表されています。全体的に男性よりも女性の離職率のほうが高く、また若年層ほど離職率が高い傾向です。

退職理由の男女別内訳(転職入職者)

離職率の高い業界で実際に「なぜ辞めるのか」を示す統計です。

退職理由男性上位女性上位出典
定年・契約期間の満了14.1%厚労省「令和6年雇用動向調査」転職入職者の状況(PDF)
給料等収入が少なかった10.1%
労働時間・休日等の労働条件が悪かった12.8%
職場の人間関係が好ましくなかった9.1%13.0%
会社の将来が不安だった

※表中の「—」は当該年の上位項目に含まれていなかったため省略。令和6年雇用動向調査より、男女それぞれの上位理由を抜粋。

「職場の人間関係」は女性(13.0%)で最上位、男性でも9.1%と高い比率を占めており、退職代行サービスの利用動機と重なります。労働条件悪化と人間関係の2点が、業界離職率の背景にある最も普遍的な要因です。

業界別データの相関分析イメージ

7. 独自考察:離職率と退職代行利用率の相関

ここから本記事独自の分析です。ヤメラボが過去記事で取り上げた業種別退職代行利用率(労働基準調査組合調べ)と、厚労省の産業別離職率を突き合わせると、両者は必ずしも一致しません

離職率と退職代行利用率の比較

業種離職率(令和6年上半期)退職代行利用率差分
宿泊業,飲食サービス業15.1%(1位)離職率は高いが利用率データ欠落
生活関連サービス業(理美容含む)11.1%(2位)33.3%(理美容)両指標とも上位
金融業,保険業4.5%(16位)31.4%離職率は最低だが利用率は2位
情報通信業(IT)5.8%(11位)29.8%離職率は低めだが利用率は高い
製造業5.3%(13位)8.0%両指標とも低位
運輸業(ドライバー)5.5%(12位)7.8%両指標とも低位

離職率: 厚労省「令和6年上半期雇用動向調査」/退職代行利用率: 労働基準調査組合「退職代行サービスの利用率動向(2024〜2025年)」

考察1:離職率が低い業界ほど退職代行需要が相対的に高い

最も興味深いのが金融業の逆転現象です。金融業の離職率は全16業種中最下位の4.5%と最も低いにもかかわらず、離職者のうち退職代行を利用する割合は31.4%と全業種2位です。これは「金融業ではそもそも辞める人が少ないが、辞める人の多くは自力で辞められない状況に追い込まれている」ことを示唆しています。

金融業・IT業界は「引き止めが強い」「人間関係が濃密」「守秘義務が重い」という共通点があり、普通の退職ルートでは辞められない構造があると考えられます。

考察2:宿泊業・飲食業は「離職はするが退職代行は使わない」層

宿泊業・飲食サービス業は離職率が全産業トップクラス(15.1%、新卒3年以内55.4%)ですが、業種別退職代行利用率の調査では上位に入っていません。これはバイト・パート比率が高く、辞める際に強い交渉が不要な雇用形態が多いことが背景にあると推察されます。退職代行は「辞めづらい正社員のためのサービス」という側面が強いのです。

考察3:理美容業界は離職率・利用率ともに高い「辞めにくさ」の象徴

生活関連サービス業(理美容含む)は離職率11.1%(全産業2位)、退職代行利用率33.3%(全業種1位)とダブルで上位です。美容師業界は徒弟制度的な文化と長時間労働が残っており、辞めること自体が精神的ハードルになっている構造が反映されていると考えられます。詳しくは美容師の退職代行利用ガイドもあわせてご覧ください。

まとめ:退職代行の需要は「離職率」ではなく「辞めづらさ」で決まる

業界別データの突合せから見えてきたのは、退職代行の需要は離職率とは別の指標で決まるという事実です。辞める人数ではなく「辞めたいのに辞められない人の比率」こそが退職代行市場の実態を映しています。金融業・IT業界・理美容業界のように「引き止めが強い・交渉が難しい」業種ほど、退職代行の利用率が高くなる傾向があります。

8. 出典一覧

公的統計

民間調査

ヤメラボ独自分析

  • 業界別離職率×退職代行利用率の相関分析(2026年4月時点、本記事「考察」セクション)
このデータの引用について

本ページの統計データ・独自考察を引用・転載される場合は、出典として以下のURLへのリンクをお願いいたします。

出典: ヤメラボ「業界別 離職率ランキング2026|厚労省データ徹底比較」
https://yamelabo.jp/magazine/taishoku-daikou-rishokuritsu

公的統計(厚生労働省等)のデータについては、各出典元のリンクを併記してください。

まとめ:業界別離職率から見える退職代行の役割

本ページの分析で明らかになったのは以下の3点です。

  • 日本全体の離職率は2024年時点で15.4%。業界別では宿泊業・飲食サービス業が15.1%で最多、金融業が4.5%で最少という3.4倍の格差が存在する
  • 新規大卒者の3年以内離職率では、宿泊・飲食業が55.4%と若年層の半数以上が3年で離職している
  • 退職代行の利用率は必ずしも離職率と一致せず、金融業・IT業界・理美容業界のように「辞めづらい業界」ほど利用率が高い

離職率は「辞めやすさ」を、退職代行利用率は「辞めにくさへの対応需要」を示すという点で、両者は補完的な指標です。自分の業界でもし辞めにくさを感じているなら、退職代行は合理的な選択肢となります。

退職代行の具体的な選び方については、以下の記事もあわせてご覧ください。

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