雇用保険の加入期間の数え方|在籍1年でも12か月に足りない例

雇用保険の加入期間の数え方の解説

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「1年働いたのに、失業保険の期間が足りないと言われた」。こうしたすれ違いは、在籍した月数と、雇用保険が数える月数が別のものだから起きます。

結論から書くと、雇用保険の加入期間(被保険者期間)は、離職日から1か月ごとにさかのぼって区切り、賃金支払基礎日数が11日以上ある月だけを1か月と数えます。賃金支払基礎日数は、賃金の支払いの対象になった日数のことで、有給休暇を取った日も入ります。11日以上の月だけでは足りないときは、80時間以上ある月も1か月に数えます。

たとえば4月1日に入社した人が翌年3月20日に退職すると、在籍は11か月と20日ありますが、被保険者期間は11.5か月で、12か月に届きません。3月31日まで在籍すれば12か月です(計算は下の例で示します)。

失業保険(雇用保険の基本手当)を受けるには、この数え方で原則12か月が必要です。自分が何か月になるかは、離職票-2の⑧欄と⑨欄を見れば自分で数えられます。このページでは、数え方のルール、離職票での確かめ方、足りなかったときに確かめる順番を、雇用保険法と厚生労働省の資料にもとづいて整理します。

このページでわかること
  • 必要な期間(12か月と6か月)と、どちらが自分に当てはまるか
  • 1か月の数え方(区切り方・11日と80時間・1か月に満たない期間)
  • 離職票-2のどの欄を見て、どう数えるか
  • 在籍1年でも12か月にならない典型例
  • 足りないときに確かめる5つのこと
  • 転職している場合の通算と、給付日数を決める別の数え方

必要な加入期間は「2年間に12か月」。6か月でよい人もいる

基本手当の受給資格は、離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あることです(雇用保険法第13条第1項)。倒産・解雇などで離職した特定受給資格者と、特定理由離職者は、これに届かなくても、離職の日以前1年間に通算6か月以上あれば受給資格を得られます(同条第2項)。

離職の区分必要な被保険者期間さかのぼる枠
一般の離職者(通常の自己都合・定年など)通算12か月以上離職の日以前2年間
特定受給資格者(倒産・解雇など)通算6か月以上でも可離職の日以前1年間
特定理由離職者(雇止め、正当な理由のある自己都合)通算6か月以上でも可離職の日以前1年間
65歳以上で離職した人(高年齢求職者給付金)通算6か月以上離職の日以前1年間

6か月でよいのは、特定理由離職者の全員です。契約を更新してもらえなかった雇止めの人も、病気・家族の介護・通勤が難しくなったなど正当な理由のある自己都合の人も含まれます(雇用保険法施行規則第19条の2)。自分がどの区分になるかは、離職票の離職理由をもとにハローワークが判定します。区分の見方は離職理由コード一覧、特定理由離職者の範囲は特定理由離職者とはで解説しています。

1か月の数え方|離職日からさかのぼって区切る

被保険者期間は、カレンダーの月でも給与の締め日でもなく、離職日から1か月ごとにさかのぼって区切ります。離職日は、会社に在籍していた最後の日(退職日)です。有給消化で出社しない期間があっても、最終出社日ではなく退職日が離職日になります。離職票-2では④欄「離職年月日」に書かれています。

ハローワークインターネットサービスは、数え方を次のように説明しています。

離職日から1か月ごとに区切っていた期間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上又は賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上ある月を1か月と計算します。

ハローワークインターネットサービス「基本手当について」

たとえば9月15日に離職した場合、区切りは「8月16日〜9月15日」「7月16日〜8月15日」「6月16日〜7月15日」と続きます。それぞれの区切りについて、賃金支払基礎日数が11日以上あるかを見ます。月末(たとえば3月31日)に離職した場合は、区切りが「3月1日〜3月31日」「2月1日〜2月末日」となり、カレンダーの月と一致します。

9月15日に離職した場合の区切り方離職日からさかのぼって区切る離職日 9月15日① 8月16日〜9月15日賃金支払基礎日数 20日11日以上 → 1か月② 7月16日〜8月15日賃金支払基礎日数 21日11日以上 → 1か月③ 6月16日〜7月15日休職で賃金支払基礎日数 0日10日以下 → 数えない…同じようにさかのぼる…入社日〜いちばん古い区切りの前日1か月に満たない期間15日以上あり、11日以上なら2分の1か月それ以外は数えない雇用保険法14条(2026.10)
9月15日に離職した場合の被保険者期間の区切り方(雇用保険法第14条をもとにヤメラボ作成。日数は説明のための例)

「賃金支払基礎日数」に入る日

賃金支払基礎日数は、実際に出勤した日数とは限りません。厚生労働省の業務取扱要領は、次のように定めています。

「賃金支払の基礎となった日」とは、現実に労働した日であることを要しない。例えば、労働基準法第26条の規定による休業手当が支給された場合にはその休業手当の支給の対象となった日数、有給休暇がある場合にはその有給休暇の日数等は、賃金支払の基礎となった日数に算入される。

雇用保険に関する業務取扱要領(適用関係)21454
その日・その月の状況賃金支払基礎日数の扱い
有給休暇を取った日入る
休業手当が出た日入る
半日だけ勤務した日1日として扱う
欠勤しても給与が引かれない月給制の月その期間の暦の日数(休日を除いた日数に対する月給なら、その日数)
欠勤して給与が引かれた月給制の月差し引いたあとの賃金に対応する日数
休職・欠勤で賃金が出なかった日入らない

このため、退職前の有給消化の期間も、有給休暇の日数が11日以上あれば1か月と数えられます。反対に、休職していて賃金が出なかった月は、在籍していても数えられません。

80時間の基準は、11日以上の月だけでは足りないときに使われる

賃金支払基礎日数が10日以下の月でも、賃金支払の基礎となった時間数が80時間以上あれば1か月と数えます。この基準は、離職日が2020年8月1日以後の人に適用されています。

条文上は、11日以上の月だけで数えた合計が12か月(6か月でよい人は6か月)に満たない場合に使う基準です(雇用保険法第14条第3項)。厚生労働省のリーフレットも「日数だけでなく労働時間による基準も補完的に設定するよう見直し」たと説明しています。11日以上の月だけで足りている人には関係がなく、足りない人には自動的に当てはめられる基準と考えてください。出勤日数は少ないが1日の労働時間が長い、という働き方の人が対象になりやすい基準です。

入社した月の側に残る「1か月に満たない期間」は2分の1か月

離職日からさかのぼって区切っていくと、入社した月のあたりに1か月に満たない期間が残ることがあります。この期間は、日数が15日以上あり、かつ賃金支払基礎日数が11日以上(足りないときは80時間以上)ある場合に、2分の1か月と数えます(雇用保険法第14条第1項ただし書・第3項)。条件を満たさなければ0です。

厚生労働省の業務取扱要領(50103)には、4月21日に就職して12月10日に離職した人の例が載っています。区切りは「11月11日〜12月10日」から「5月11日〜6月10日」までの7つで、残る「4月21日〜5月10日」が2分の1か月となり、被保険者期間は7.5か月です。在籍は7か月と20日ほどなので、この例では在籍期間とほぼ同じ数字になります。

離職票-2の⑧欄と⑨欄で、自分で数える手順

ハローワークは、離職票に書かれた期間と日数をもとに被保険者期間を判定します。同じ欄を見れば、手続きの前に自分でも数えられます。見るのは離職票-2の次の欄です。

欄名称書かれていること
⑧被保険者期間算定対象期間離職日からさかのぼって区切った1か月ごとの期間
⑨⑧の期間における賃金支払基礎日数⑧の各期間の日数。ここが11日以上なら1か月
⑬備考欠勤・休業の理由と期間、10日以下の期間の時間数など
  1. ⑧欄と⑨欄を上から順に見る — 上の段ほど離職日に近い期間です
  2. ⑨欄が11日以上の段を数える — その段が1か月です
  3. ⑨欄が10日以下の段は、⑬備考欄の時間数を見る — 80時間以上と書かれていれば、その段も1か月に数えられる可能性があります
  4. いちばん下の段が1か月に満たない期間のとき — 15日以上あり、⑨欄が11日以上(または80時間以上)なら0.5を足します
  5. 合計が12に届くかを見る — 6か月でよい人は、離職日から1年以内の段だけを数えて、6に届くかを見ます

厚生労働省の「離職証明書についての注意」には、11月25日に離職した人の記入例があります。⑧欄のいちばん上の期間は「10月26日〜離職日」で、⑨欄は22日です。資料はこれを「賃金の支払の基礎となる日数が22日で、11日以上あるので、被保険者期間1か月と数える」と説明しています。

離職票を見るときの注意
  • ⑩欄・⑪欄は別の区切りです — ⑩欄(賃金支払対象期間)は給与の締め日で区切った期間で、手当の額を計算するための欄です。月数を数えるのは⑧欄と⑨欄です
  • ⑧欄は、離職日以前2年間について、12か月になるところまで書かれます — 段の数が12より多ければ、1か月と数えられない段がどこかにあるということです。6か月の判定に使えるのは、離職日から1年以内の段だけです
  • 時間数は省略されていることがあります — 受給資格に影響しないことが明らかな場合、会社は時間数の記入を省略できます。80時間以上のはずなのに書かれていないときは、ハローワークの窓口で伝えてください
  • 最終的な判定はハローワークが行います — 自分で数えた結果は目安です

離職票がまだ手元にないときの調べ方

離職票は退職したあとに会社から届く書類です。在職中の人や、まだ届いていない人は、給与明細で目安を出せます。予定している退職日からさかのぼって1か月ごとに区切り、それぞれの期間に、出勤した日と有給休暇を取った日が合わせて11日以上あるかを見ます。欠勤しても給与が引かれない月給制の人は、出勤日ではなく暦の日数で数えます。給与の締め日と区切りがずれるので、結果は目安です。

そもそも雇用保険に加入しているか、いつから加入しているかは、ハローワークで確かめられます。「雇用保険被保険者資格取得届確認照会票」に必要な書類を添えて出す方法で、業務取扱要領は代理人や郵送による照会もできるとしています(電話では照会できません)。

在籍1年でも12か月にならない3つの典型

入社日と離職日の日付がずれている

ちょうど1年ほど在籍して辞める人は、日付のずれで12か月に届かないことがあります。4月1日に入社した人で比べます(ヤメラボの計算。各期間の賃金支払基礎日数は11日以上あるものとします)。

離職日数え方と結果
翌年3月31日「3月1日〜3月31日」から「4月1日〜4月30日」まで、12の期間。12か月
翌年3月20日「2月21日〜3月20日」から「4月21日〜5月20日」まで、11の期間。残る4月1日〜4月20日(20日間)が2分の1か月。11.5か月

3月20日に離職すると、在籍は11か月と20日ありますが、被保険者期間は11.5か月で、一般の離職者に必要な12か月に足りません。退職日をまだ決めていない人は、入社日と同じ日付の前日(この例なら3月31日)まで在籍すると12か月になるかを先に確かめてください。

休職・欠勤で賃金が出なかった月がある

休職や長い欠勤で賃金が出なかった月は、被保険者期間に入りません。在籍が13か月あっても、そのうち3か月が無給の休職なら、数えられるのは10か月ほどです。業務取扱要領にも、私傷病で2か月間賃金の支払いがなかった人の被保険者期間が8か月になる例が載っています。

病気やけがで休んでいた人には、さかのぼる枠を延ばす扱いがあります(次の章の4つ目)。休職から退職する場合のお金の全体像は傷病手当金から失業保険への切り替えも参考にしてください。

入社してしばらく雇用保険に入っていなかった

会社が加入の手続きをしていなかった期間や、週の所定労働時間が20時間未満で被保険者でなかった期間は、数えられません。手続きの漏れは、あとから確認を求めることができます(次の章の5つ目)。

12か月に足りないときに確かめる5つのこと

自分で数えて12か月に届かなかった場合でも、次の5つのどれかで受給資格を得られることがあります。確かめやすい順に並べました。

1. 10日以下の月に、80時間以上の月がないか

離職票-2の⑬備考欄の時間数を見ます。80時間以上の月があれば、その月も1か月に数えられます。時間数が書かれていない場合は、給与明細やタイムカードの記録を持ってハローワークで確認してください。

2. 6か月でよい区分に当たらないか

特定受給資格者か特定理由離職者に当たれば、離職の日以前1年間に6か月で足ります。自己都合で辞めた人でも、病気やけが、家族の介護、妊娠・出産・育児(受給期間の延長の手続きをした場合)、結婚や事業所の移転で通勤が難しくなったことなど、正当な理由があれば特定理由離職者になることがあります。離職票の離職理由が実際と違うときは、ハローワークに申し出ることができます。手順は離職票の離職理由に異議を申し立てる方法にまとめています。

3. 前の会社の離職票を足せないか

さかのぼる枠(2年または1年)の中に前の会社で働いていた期間があれば、通算できます。条件は次の章で説明します。前の会社の離職票が手元になければ、前の会社に発行を依頼してください。会社が応じない場合の対処は離職票が届かないときの対処法で解説しています。

4. 病気・出産・育児などで賃金が出なかった期間がないか(最大4年まで延長)

病気やけがなどで、引き続き30日以上賃金の支払いを受けられなかった期間がある人は、その日数だけ、さかのぼる枠が延びます。延ばせるのは合計4年までです(雇用保険法第13条第1項)。対象になる理由は、病気・けがのほか、出産、事業主の責任ではない事業所の休業、事業主の命令による海外勤務などです(施行規則第18条・業務取扱要領50152)。同じ要領は、これに準ずる理由として、3歳未満の子の育児、親族の看護、配偶者の海外勤務への同行なども挙げています。

延びるのは「さかのぼる枠」で、月数そのものが足されるわけではありません。休職の前に働いていた期間が枠に入ることで、12か月に届くことがあります。反対に、入社してからの期間がそもそも短い人は、この扱いでも届きません。該当しそうな人は、休んでいた期間と理由が分かる書類を持ってハローワークで相談してください。

5. 雇用保険の加入手続きが漏れていた期間がないか

働いていたのに会社が加入の手続きをしていなかった場合、本人からハローワークに確認を請求できます(雇用保険法第8条)。確認されると、原則として確認の日の2年前までさかのぼって加入していたものと扱われます。

給与明細・賃金台帳・源泉徴収票で、雇用保険料が給与から天引きされていたことが確認できる場合は、2年を超えてさかのぼれます(同法第22条第5項)。ただし、手続きがされていないことを本人が知っていた場合は対象外です。厚生労働省のリーフレットは、過去に雇用保険を受給している人はそれ以前の期間が対象にならないとも説明しています。加入の記録は、ハローワークで「雇用保険被保険者資格取得届確認照会票」を出すと確かめられます。

転職していても通算できる|主な条件は2つ

被保険者期間は、1つの会社だけで満たす必要はありません。「通算して12か月」とは、複数の会社の期間を合わせて数えられるという意味です。前の会社の期間を足せる主な条件は次の2つです。

前の会社の期間を通算できる条件
  • 前の会社を辞めたあとに、受給資格の決定を受けていない — ハローワークで求職の申込みをして受給資格の決定を受けていると、その離職より前の期間は通算されません(雇用保険法第14条第2項第1号)
  • その期間が、今回の離職日からさかのぼる枠に入っている — 原則2年、6か月の判定では1年です。枠の外の期間は数えません

1つ目で注意したいのは、基準が「手当を受け取ったかどうか」ではなく、「受給資格の決定を受けたかどうか」だという点です。業務取扱要領は、決定を受けたことがある場合について、基本手当などを「受給したか否かは問わない」と明記しています。ハローワークで手続きをしたあと、給付制限の間に就職が決まって1円も受け取らなかった人でも、前の期間は通算されません。反対に、離職票を出さずに再就職した人は、前の会社の期間が残っています。

通算できなくても、前の受給資格そのものが消えるわけではありません。新しい会社の期間だけでは受給資格に届かない場合、前の離職日の翌日から1年の期限までの間は、前の受給資格で残っている日数を受け取れます(雇用保険法第20条)。期限を過ぎた分は受け取れません。再就職手当を受けた人は、その分だけ残りの日数が減ります。前の受給資格者証と今回の離職票を持って、ハローワークで確認してください。

このほか、教育訓練休暇給付金の支給を受けたことがある人は、その休暇の開始日より前の期間が通算されません(同法第14条第2項第3号)。

「前の会社を辞めてから1年以内に再就職していること」という条件を見かけることがありますが、これは次の章の「算定基礎期間」(給付日数を決める期間)の条件で、受給資格の判定の条件ではありません。受給資格のほうは、主に上の2つで決まります。

月の区切りは、会社ごとに、その会社の離職日からさかのぼって数えます。業務取扱要領には、A社(3月20日就職〜7月10日離職)とB社(9月7日就職〜12月10日離職)の2枚の離職票を通算して、被保険者期間が6.5か月になる例が載っています。手続きのときは、手元にある離職票をすべて出してください。

給付日数を決めるのは「算定基礎期間」|数え方が違う

ここまでの被保険者期間は、受給資格があるかどうかを判定するための数え方でした。何日分受け取れるか(所定給付日数)を決めるときは、「算定基礎期間」という別の数え方を使います(雇用保険法第22条第3項)。

被保険者期間算定基礎期間
使いみち受給資格の判定給付日数の決定
数え方11日以上(または80時間以上)の月だけ被保険者だった期間そのもの
前の会社の分が切れるとき受給資格の決定を受けた空白が1年超/基本手当などの支給を受けた

一般の離職者(自己都合・定年など)の所定給付日数は、算定基礎期間で決まります(同条第1項)。

算定基礎期間所定給付日数(全年齢共通)
10年未満90日
10年以上20年未満120日
20年以上150日

算定基礎期間は、前の会社を辞めてから次の会社で被保険者になるまでの空白が1年を超えると、前の期間を通算しません。前の離職について基本手当や特例一時金の支給を受けたことがある場合も、それより前の期間は含まれません。受給資格の決定を受けただけで支給を受けていなければ、条文上は除かれません。

早く再就職して再就職手当を受け取った人は、ここに注意が必要です。雇用保険法第56条の3第4項は、再就職手当を支給したときは、その額に相当する日数分の基本手当を支給したものとみなすと定めています。「基本手当は受け取っていない」と思っていても、再就職手当を受けていれば前の期間が通算されない可能性があります。10年・20年の境目に近い人は、ハローワークで算定基礎期間を確認してください。

このほか、育児休業給付金・出生時育児休業給付金の支給を受けた休業の期間は、算定基礎期間から除かれます。教育訓練休暇給付金の支給を受けたことがある場合は、その休暇の開始日より前の期間と休暇の期間が除かれます(同法第22条第3項)。

特定受給資格者の所定給付日数は、年齢と算定基礎期間の組み合わせで90日〜330日です。雇止めで離職した特定理由離職者にも、離職日が2027年3月31日までの間は、特定受給資格者と同じ日数の表が適用されます(現在の法律で定められている期限です)。年齢別の表と受給額の目安は失業保険の給付率・給付日数 早見表にまとめています。自分の条件での金額と日数は失業保険計算シミュレーターで試算できます。

2028年10月から、基準は「6日以上または40時間以上」に変わる

2028年10月1日から、雇用保険の加入対象が「週の所定労働時間10時間以上」に広がります(現在は20時間以上)。これに合わせて、被保険者期間の基準も変わる改正が成立しています(令和6年法律第26号)。

離職日が2028年9月30日まで離職日が2028年10月1日以後
1か月と数える基準賃金支払基礎日数11日以上、または80時間以上賃金支払基礎日数6日以上、または40時間以上
加入の対象週の所定労働時間20時間以上週の所定労働時間10時間以上

新しい基準は、離職日が2028年10月1日以後の人の被保険者期間に適用されます(同法附則第8条)。それより前に離職する人は、今の11日・80時間の基準で数えます。

事実と違う日数・時間数を書いてもらうのは不正受給です
  • 期間を満たすために、実際の勤務と違う日数や時間数を離職票に書いてもらうことは、不正受給にあたります
  • ハローワークインターネットサービスは、不正の行為があった日以降の基本手当等が一切支給されず、不正に受給した額の返還に加えて、原則として、その額の2倍に相当する額以下の納付(いわゆる「3倍返し」)を命じられると説明しています。根拠は雇用保険法第10条の4・第34条です
  • 事業主が偽りの届出や証明をした場合は、事業主も連帯して納付を命じられることがあります(同法第10条の4第2項)
  • 反対に、実際より少なく書かれているなど、記載が事実と違う場合は、タイムカードや給与明細を持ってハローワークに相談してください

よくある質問(FAQ)

Q. 在籍が1年あれば、必ず12か月と数えられますか?

A. 数えられないことがあります。被保険者期間は、離職日からさかのぼって区切った1か月ごとに、賃金支払基礎日数が11日以上(足りないときは80時間以上)あるかを見て数えます。休職や欠勤で賃金が出なかった月は数えられません。入社日と離職日の日付がずれていると、入社した月の側に1か月に満たない期間が残り、その分は2分の1か月か0になります。

Q. 有給消化中の月や、試用期間は数えられますか?

A. 有給休暇を取った日は、賃金支払基礎日数に入ります。厚生労働省の業務取扱要領は、賃金支払の基礎となった日は現実に労働した日であることを要しないとし、有給休暇の日数と休業手当の対象になった日数を算入するとしています。試用期間については、試用期間であることを理由に雇用保険の対象から外す規定は雇用保険法にありません。加入の要件を満たして被保険者になっていれば、その期間も同じ方法で数えます。

Q. パートで月の出勤が10日以下です。数えてもらえますか?

A. その月の賃金支払の基礎となった時間数が80時間以上あれば、1か月と数えられます。この基準は、11日以上の月だけでは12か月(または6か月)に足りない場合に使われるもので、離職日が2020年8月1日以後の人に適用されます。時間数は離職票-2の⑬備考欄に書かれます。書かれていないときは、会社かハローワークに確認してください。

Q. 離職票が2枚あります。前の会社の分も足せますか?

A. 前の会社を辞めたあとにハローワークで受給資格の決定を受けていなければ、足せます。数えるのは、今回の離職日からさかのぼる枠(原則2年、特定受給資格者・特定理由離職者の6か月の判定では1年)に入っている期間だけです。月の区切りは会社ごとに、その会社の離職日からさかのぼって数えます。手続きのときは、手元にある離職票をすべてハローワークに出してください。

Q. 65歳を過ぎて退職します。必要な期間は同じですか?

A. 65歳以上の被保険者が離職した場合は、基本手当ではなく高年齢求職者給付金(一時金)の対象です。必要な期間は、離職日以前1年間に被保険者期間が通算6か月以上です。月の数え方は基本手当と同じです。支給額は、被保険者であった期間が1年以上なら基本手当日額の50日分、1年未満なら30日分です。

加入期間を確かめたあとにやること

  • 離職票-2の⑧欄・⑨欄で月数を数える — 10日以下の段があれば⑬備考欄の時間数も見ます
  • 足りないときは5つの確認をする — 80時間、6か月でよい区分、前の会社の離職票、枠の延長、加入漏れの順です
  • 金額と日数を試算する — 失業保険計算シミュレーターで、年齢・加入期間・離職理由から目安が分かります
  • 受け取りが始まる時期を確かめる — 待期と給付制限の数え方は失業保険の待機期間7日間の数え方と注意点で解説しています

まだ退職日を決めていない人は、退職日を数日動かすだけで被保険者期間が0.5か月変わることがあります。入社日と、いま考えている退職日を並べて、12か月(または6か月)に届くかを先に数えてください。退職を言い出せない、会社が辞めさせてくれないという状況の人は、退職代行ランキングも参考にしてください。

雇用保険の加入期間は、在籍した月数ではなく、離職日からさかのぼって区切った月ごとの賃金支払基礎日数で決まります。離職票で数えて微妙なときは、自分で結論を出さず、離職票と給与明細を持ってハローワークの窓口で確認してください。

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出典一覧(2026年10月12日確認)

※制度は改正されることがあります。個別の扱いは管轄のハローワークでご確認ください。