有給休暇の付与日数計算ツールが、どの表と数え方で計算しているか、何を根拠にしているか、いつ何を直したかをまとめたページです。
通常の日数は、6か月間継続して勤務し全労働日の8割以上を出勤した人に10労働日(労働基準法第39条第1項)、その後は6か月経過日から数えた継続勤務年数1年ごとに、1年で1日、2年で2日、3年で4日、4年で6日、5年で8日、6年以上で10日を加えた日数です(同条第2項)。
週の所定労働時間が30時間未満で、週の所定労働日数が4日以下の人、または週以外の期間で所定労働日数が決まっていて1年間の所定労働日数が216日以下の人は、比例付与の表の日数です(同条第3項、施行規則第24条の3)。
| 継続勤務 | 通常217〜 | 週4日169〜216 | 週3日121〜168 | 週2日73〜120 | 週1日48〜72 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6か月 | 10日 | 7日 | 5日 | 3日 | 1日 |
| 1年6か月 | 11日 | 8日 | 6日 | 4日 | 2日 |
| 2年6か月 | 12日 | 9日 | 6日 | 4日 | 2日 |
| 3年6か月 | 14日 | 10日 | 8日 | 5日 | 2日 |
| 4年6か月 | 16日 | 12日 | 9日 | 6日 | 3日 |
| 5年6か月 | 18日 | 13日 | 10日 | 6日 | 3日 |
| 6年6か月〜 | 20日 | 15日 | 11日 | 7日 | 3日 |
見出しの下の数字は、1年間の所定労働日数(日)の区分です。1年間の所定労働日数が48日未満の人にあたる区分は、表にありません。出典:労働基準法第39条、労働基準法施行規則第24条の3。
どの区分にあたるかは、付与日の時点で決まっている所定労働日数・時間で見ます(厚生労働省「モデル就業規則」第23条の解説、東京労働局「しっかりマスター労働基準法 有給休暇編」)。シフト制で所定労働日数を出すのが難しい場合に、働いた日数の実績を使う方法は、厚生労働省「『シフト制』で働く場合の年次有給休暇について」(労働者向け。計算例は使用者向け)によります。
最初の付与日は「雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務」した日、つまり入社日を1日目として6か月が満了した日の翌日です。4月1日入社なら9月30日に6か月が満了し、10月1日が付与日になります。厚生労働省のリーフレット「年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています」の例(4月1日入社・10月1日に10日付与)と同じです。2回目以降は、この日(6か月経過日)から1年ごとの日です。入社日は雇入れの日で、試用期間がある場合もその初日から数えます。定年のあと引き続き再雇用された場合などは、継続勤務として通算します(同リーフレット)。
月の途中から数える期間は、最後の月の「数え始めた日にあたる日」の前日に満了し、最後の月にその日がないときは月の末日に満了します(民法第143条第2項)。このツールは、この数え方をそのまま当てはめています。たとえば2026年8月31日入社の人は、2月に31日がないので2月の末日に6か月が満了し、付与日は2027年3月1日です。
月末入社の付与日を民法の数え方で出すことを直接書いた厚生労働省の資料は、確認できていません(条文からの読みです)。会社が法律の付与日より早く付与することは差し支えないので、月末入社の人の実際の付与日は、このツールより1日早いことがあります。月末入社の人の結果には、その旨を内訳の「付与日の数え方」の行に出しています。
付与されるのは、付与日の前の1年間(最初の付与は6か月間)に、全労働日の8割以上を出勤した場合です。8割未満だった場合、その付与日からの1年間は付与しなくてよいとされています(労働基準法第39条第2項ただし書)。次の年に8割以上出勤すれば、その時点の継続勤務期間に応じた日数が付与されます(厚生労働省「モデル就業規則」第23条の解説)。
このツールは出勤率そのものは計算しません。8割未満だったと入力した付与を0日にします。
有給休暇を請求する権利は、行使できる時から2年で時効により消えます(労働基準法第115条の「その他の請求権」)。厚生労働省のリーフレットも「年次有給休暇は、発生の日から2年間で時効により消滅します」としています。2020年4月に賃金の請求権の時効は延びましたが、有給休暇の時効は2年のままです(厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A)。
このツールは、付与日の2年後の同じ日を「時効で消える日」とし、その前日まで使えるものとして計算しています。東京労働局の資料の図(2015年7月10日に付与された10日が2017年7月10日に時効)と同じ数え方です。
会社は、付与する有給休暇が10労働日以上の人について、そのうち5日を、付与日(基準日)から1年以内に、時季を決めて取得させなければなりません(労働基準法第39条第7項)。本人が請求して取った日数と、計画的付与で取った日数は、5日から引きます(同条第8項)。違反した会社には30万円以下の罰金の定めがあります(同法第120条)。
「10労働日以上」は、その年の付与日に付与される日数で見ます。比例付与の人で、繰り越し分を足して初めて10日以上になる場合は対象になりません(厚生労働省「改正労働基準法に関するQ&A」3-2)。制度の解説は、厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」にあります。
有給休暇は、働く義務のある日に取るものなので、所定休日には取れません。退職すると、残っている有給休暇の権利は退職日で消えます。残りをすべて使って退職したいと申し出た場合、会社は時季を変更することができず、取得を認めるほかないとされています(厚生労働省「確かめよう労働条件」年次有給休暇)。
このツールは、入力した曜日を出勤する予定の日とし、祝日と年末年始(12月29日〜1月3日)を休みにするかを選んで日数を数えます。祝日は、内閣府の「国民の祝日」のデータの2026年・2027年の分を使っています。
有給休暇の賃金計算ツールの3つの方法は、労働基準法第39条第9項によります。
平均賃金は、銭未満を切り捨てた値を表示しています。千葉労働局の資料「平均賃金(労働基準法第12条)」に「1銭未満の端数を切り捨てて平均賃金の1日分とすることができます」「実際に手当を支払うときには1円未満の端数を四捨五入します」とあり、厚生労働省のリーフレット「『シフト制』で働く場合の年次有給休暇について」(使用者向け)の計算例(6,847.82円)も同じ表示です。
派遣で働く人の有給休暇は、雇用契約を結んでいる派遣元の会社が付与します(労働者派遣法第44条が派遣先に適用するとしている労働基準法の条文に、第39条は入っていません)。
いずれも2026年10月13日に内容を確認しました。
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026年10月14日 | 入力を「週の所定労働時間(30時間以上か)」と「所定労働日数(週または年間)」に変更し、週30時間以上のパート・アルバイトを通常の日数で計算するようにした。付与日ごとの日数と時効で消える日の一覧、次回の付与、年5日の取得義務、使った日数を引いた残日数、出勤率8割未満の年の入力を追加。月末に入社した人の付与日を、民法の期間の数え方に合わせた。退職日までに有給休暇を使い切れるか(最終出社日)の計算、結果の印刷とテキストでのコピー、計算例・計算のしかたの説明、パート・アルバイトの計算ページ、有給休暇の賃金計算ツール、このページを追加。 |
| 2026年3月 | 公開。 |
有給休暇の付与日数計算ツールで、入社日から付与日数・繰り越し・次回の付与日と、退職日までに使い切れるかを計算できます。条件別の計算は次のページへ。