【2026年最新】退職代行の市場規模と業者数|52法人の実態

※本ページにはプロモーションが含まれています
退職代行サービスを提供する事業者は、全国で少なくとも52法人あります。帝国データバンクが2025年10月24日に公表した「主要『退職代行サービス』動向調査」で判明した数字です。「業者が乱立している」と言われる一方で、実際の法人数や市場の大きさを示した調査はこれまでほとんどありませんでした。
この52法人という数字が意味を持つのは、その内訳を見たときです。運営主体は民間経営が約6割、弁護士法人が3割強、残りが労働組合など。そして39法人(75.0%)が設立から10年以内、17法人(32.7%)は5年以内という、極端に業歴の浅い市場でした。利用料金の平均は2万9410円ですが、民間経営は約2万2500円、弁護士法人は約4万4700円と2倍近い開きがあります。
この記事では、業者数52法人の運営主体別の内訳、市場規模の推計が出典によって10倍以上ぶれる理由、事業者が2018年以降に増えた背景、料金差が示す対応範囲の違い、業歴の浅い事業者を見抜くチェックポイントまでを、一次データをもとに整理します。利用者側の数字(利用率・年代別構成)を知りたい場合は退職代行の利用率の年次推移を、統計全般は退職代行の統計データまとめを確認してください。
【2026年版】退職代行の業者数は52法人|運営主体別の内訳
結論として、把握できている退職代行事業者は52法人です。帝国データバンクが企業データベース・開示資料・口コミサイト等から主要事業者を集計した結果で、退職代行という業態を法人単位で数えた調査としては最も新しいものにあたります。次の図で、内訳・料金・業歴の3点をまとめて確認してください。
この調査は帝国データバンクの公式サイトで公表されており、報道各社も内容を取り上げています(ITmedia NEWS「退職代行の事業者、少なくとも52法人存在」)。注意したいのは、52法人が「退職代行を名乗るすべての事業者」ではないという点です。法人格を持つ主要事業者を集計した数字のため、個人事業主や、本業のかたわらでサービスを提供している事業者は含まれません。ネット上で「200〜300社」といった数字を見かけるのはこのためで、数え方の違いであって、どちらかが誤りというわけではありません。
退職代行の市場規模はいくらか|推計値を徹底比較すると10倍以上ぶれる
退職代行の市場規模には、唯一の正解がありません。経済産業省・総務省・厚生労働省のいずれも、退職代行サービスに特化した統計を発行していないためです。公表されている数値は民間調査と業界推計に限られ、しかも出典によって桁が変わります。まず実際の数字を並べます。
| 推計値 | 時点 | 数え方(推計の範囲) | 出典 |
|---|---|---|---|
| 25億円 | 2019年度 | 退職・離職代行サービス市場 | 矢野経済研究所 |
| 35億円 | 2020年度 | 同上(前年度比140.0%) | 矢野経済研究所 |
| 80億円 | 2021年度 | 同上(前年度比127.4%) | 矢野経済研究所 |
| 約60億円 | 2025年 | 業界推計 | 労働基準調査組合 |
| 6〜10億円 | 2025年4月 | 主要業者の公開売上の積み上げ(狭義) | アゲインストJob |
同じ「市場規模」という言葉で、6億円から80億円まで10倍以上の幅があります。この差を生んでいるのは景気ではなく、数え方です。矢野経済研究所の数字は人材ビジネス市場に関する調査レポートの一部として、退職代行に隣接する関連サービスまで含めて算出されたものです。一方、主要業者の公開売上を足し上げた推計は「退職代行の利用料金として実際に支払われた金額」だけを数えるため、桁がひとつ下がります。
推計値を読むときの3つの確認点
市場規模の数字を目にしたときは、次の3点を確認すれば、その数値を信用してよいかどうかを判断できます。
| 確認点 | 見るべき内容 | 確認できないときの扱い |
|---|---|---|
| ① 調査主体 | 調査会社か、業者自身の推計か | 業者の自社推計は自社に有利な範囲で数えられる前提で読む |
| ② 対象範囲 | 退職代行料金のみか、周辺サービスを含むか | 範囲不明の数値は他の推計と比較しない |
| ③ 基準時点 | 何年度の実績か、予測値か | 年度が書かれていない数値は引用に使わない |
ヤメラボでは、市場規模を単一の数値で断定しない方針をとっています。この記事でも複数の推計を並記しているのはそのためです。料金そのものの相場を知りたい場合は、推計ではなく実際の価格表を集計した退職代行の料金相場のほうが判断材料になります。
事業者が2018年以降に増えた理由|設立年と企業側データの照合
退職代行の事業者が増えたのは、需要の伸びと参入のしやすさが同時に起きたためです。帝国データバンクの調査では、設立が最も多かった年は2018年・2019年・2021年で、いずれも6法人でした。この時期に何が起きていたのかを、需要側のデータと突き合わせます。
需要側:退職代行に遭遇する企業が4社に1社近くまで増えた
マイナビの調査によれば、退職代行を利用した退職者が発生した企業の割合は、2021年16.3%、2022年19.5%、2023年19.9%、2024年上半期23.2%と増加を続けています。2024年上半期の時点で、4社に1社近くが退職代行からの連絡を受けた計算になります。事業者側から見れば、営業をかけなくても認知が広がっていく市場だったということです。データの詳細はマイナビキャリアリサーチLab「退職代行サービスに関する調査レポート(2024年)」で公開されています。業界別の偏りは業界別の退職代行利用率で整理しています。
供給側:民間運営なら設備投資がほとんど要らない
民間運営の退職代行は、開業に必要な設備がほとんどありません。連絡手段はLINEと電話で完結し、店舗も在庫も不要で、必要なのは電話をかける人員と申し込みフォームだけです。許認可も、民間運営として「退職の意思を伝える」だけであれば取得が必須になるものはありません。需要が伸びている市場に、初期費用の小さい業態が並んだ結果が、設立10年以内75.0%という構成です。
この構造が利用者にもたらす影響
参入が容易だという事実は、利用者にとって価格が下がるという良い面と、対応品質のばらつきが大きくなるという悪い面の両方をもたらしました。実際、最安値の水準は1万円台まで下がっています。一方で、資本金が小さく業歴の浅い事業者が突然サービスを停止した場合、前払いした料金の回収は難しくなります。悪質な事業者の見分け方は退職代行は危険?悪質業者の見分け方にまとめています。
料金表から読む2倍の差|業者数の多さは選びやすさを意味しない
民間経営 約2万2500円と弁護士法人 約4万4700円という2倍の差は、サービスの丁寧さの差ではなく、法律上できることの差です。ここを取り違えると、安い事業者に依頼したのに交渉が必要な場面で手詰まりになります。
| 運営主体 | 退職の意思伝達 | 有給・未払い賃金の交渉 | 根拠となる法律 |
|---|---|---|---|
| 民間事業者 | 可能 | 不可(行うと非弁行為にあたる) | 弁護士法第72条が非弁行為を禁止 |
| 労働組合 | 可能 | 団体交渉として可能 | 労働組合法にもとづく団体交渉権 |
| 弁護士法人 | 可能 | 交渉に加えて請求・訴訟まで可能 | 弁護士法にもとづく代理権 |
弁護士法第72条は、弁護士や弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことを禁じています。民間事業者が「有給を消化させてほしい」と会社に求めれば、それは交渉であり、この条文に抵触します。労働組合が交渉できるのは、労働組合法にもとづく団体交渉権があるためで、これは弁護士法の例外ではなく別の根拠にもとづく権限です。仕組みの詳細は退職代行と非弁行為の関係で解説しています。
同じ「弁護士法人」でも表示価格が違う理由
帝国データバンクが示した弁護士法人の平均約4万4700円は、着手金などを含んだ金額です。一方、ヤメラボが13社の公式サイトから基本料金だけを集計した独自調査では、弁護士法人の平均は3万2200円でした(民間平均1万9500円、労働組合平均2万3200円)。この約1万2500円の差が、着手金・オプション・成功報酬の存在を示しています。弁護士法人に依頼するときは、表示価格だけでなく「未払い賃金を回収できた場合の成功報酬が何%か」まで確認してください。料金体系の全体像は退職代行の料金相場と内訳で整理しています。
業歴の浅い事業者を見抜く3つのチェックポイント
設立から5年以内の事業者が32.7%を占める市場では、社名の知名度ではなく、公式サイトで確認できる事実で絞り込むのが確実です。次の3点は、どの事業者でも数分で確認できます。
チェック1:運営主体が固有名詞で書かれているか
「労働組合と提携」ではなく、組合名が明記されているかを見てください。弁護士法人であれば、事務所名と所属弁護士会まで書かれているのが通常です。運営主体の記載が曖昧な事業者は、交渉が必要になった場面で対応できる範囲もあいまいになります。会社概要のページに法人名・所在地・代表者名が揃っているかも同時に確認できます。
チェック2:料金が税込総額で、追加料金の条件が書かれているか
「業界最安◯◯円〜」という表記だけで、追加料金の条件が書かれていない事業者は避けてください。実際の請求段階で、雇用形態による差額、深夜・即日対応の割増、書類請求の代行費が上乗せされる場合があります。総額でいくらになるかを申し込み前に確認しておけば、後から金額が変わることはありません。相場との比較は退職代行の料金相場で確認できます。
チェック3:退職できなかった場合の返金条件が明文化されているか
返金保証の有無ではなく、「どういう状態を失敗とみなすか」が書かれているかを見てください。「退職できなければ全額返金」とだけ書かれていても、退職が成立したかどうかの判定基準が示されていなければ実質的な保証になりません。返金の申請期限と手続き方法まで書かれている事業者なら、条件を確認したうえで申し込めます。自分に合うタイプの選び方は退職代行の選び方を参照してください。
市場データから選ぶ退職代行3選【徹底比較】
52法人という選択肢の中から絞り込むなら、「交渉が必要か」「金銭請求まで発生するか」「費用を最優先するか」の3つで分岐します。以下は、その3つの分岐に対応するサービスです。
退職代行 即ヤメ — 有給消化の交渉まで任せたい人の基準になる1社
| サービス名 | 退職代行 即ヤメ |
| 料金(税込) | 24,000円(キャンペーン税込) 通常28,000円 |
| 運営元 | 労働組合 |
| 対応時間 | 24時間365日 |
| 即日対応 | 可(最短10分で手続き開始) |
| 支払い方法 | 後払い可 |
残った有給を消化してから辞めたい、退職日を自分の都合に合わせたい、という条件がある人に最適なのが即ヤメです。労働組合運営のため団体交渉権があり、民間事業者では踏み込めない有給消化や退職日の調整まで代行できます。料金は24,000円(キャンペーン税込)で、帝国データバンクが示した全体平均2万9410円より低い水準にありながら、交渉まで対応できる区分に入ります。後払いに対応しているため、退職後の給与で支払う形も選べます。
弁護士法人ガイア法律事務所 — 未払い賃金や損害賠償の話が出ている人向け
| サービス名 | 弁護士法人ガイア法律事務所 |
| 料金(税込) | 25,300円〜 |
| 運営元 | 弁護士法人 |
| 対応時間 | 24時間 |
| 即日対応 | 可 |
| 対応範囲 | 未払い賃金・残業代の請求/損害賠償の主張への対応/書類交付の請求 |
未払いの残業代がある、会社から損害賠償をほのめかされている、離職票や源泉徴収票が出てこない見込みがある——こうした金銭・書類のトラブルを抱えている人に最適なのが弁護士法人のガイアです。帝国データバンクの調査では弁護士法人の平均が約4万4700円だったのに対し、ガイアは25,300円〜と平均を大きく下回る水準から依頼できます。弁護士法人であるため請求や訴訟まで一貫して任せられ、会社が法的な主張を始めても対応が途切れません。ただし残業代などを回収した場合は成功報酬(20〜30%)が発生するため、回収見込み額と合わせて相談時に確認してください。
退職代行ヒトヤスミ — 交渉が要らず、費用を最優先したい人向け
| サービス名 | 退職代行ヒトヤスミ |
| 料金(税込) | 16,500円 |
| 運営元 | 民間(弁護士監修) |
| 対応時間 | 24時間 |
| 即日対応 | 可 |
| 特徴 | 全額返金保証・転職支援付き/業界最安水準 |
有給がほとんど残っていない、未払いもない、とにかく出社せずに辞めたいだけ——この条件に当てはまるなら、交渉機能に費用を払う必要がありません。ヒトヤスミの16,500円は、帝国データバンクが示した民間経営の平均約2万2500円をさらに下回る水準です。民間運営のため会社との交渉はできませんが、退職の意思伝達と、離職票・源泉徴収票の送付を依頼する連絡までは任せられます。返金条件が明文化されている点も、前述のチェック3を満たしています。有給消化や未払いの交渉が必要になりそうなら、前述の即ヤメかガイアを選んでください。
市場データを鵜呑みにしないための注意点
ここまで数字を並べてきましたが、市場データにできることと、できないことがあります。判断を誤らないために、3点を補足します。
注意1:52法人という数字は「全業者数」ではない
帝国データバンクの52法人は、法人格を持つ主要事業者を集計した数字です。個人事業主として運営している事業者や、他業種の企業が副次的に提供しているサービスは含まれていません。「業者は52社しかない」と読むと実態を見誤ります。この記事では「把握できている法人数」として扱っています。
注意2:平均料金は自分が払う金額ではない
平均2万9410円という数字は、52法人の価格表を平均した値であって、利用者が実際に払う中央的な金額とは限りません。利用が特定の事業者に集中していれば、実際に支払われている金額の分布は平均から離れます。自分が払う金額は、雇用形態と依頼内容によって決まるため、候補を2〜3社に絞って総額を確認するほうが確実です。
注意3:市場が伸びていることは、その業者が安全である根拠にならない
市場の成長と、個々の事業者の信頼性は別の話です。成長市場ほど参入が増え、設立間もない事業者の比率が上がります。実際、退職代行を名乗る事業者が弁護士法違反の疑いで摘発された事例もあり、市場規模の数字だけを見て「盛り上がっているから安心」と判断するのは危険です。事業者選びは、前述の3つのチェックポイントに戻って判断してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 退職代行の業者数は何社ある?
A. 帝国データバンクが2025年10月24日に公表した調査では、全国で少なくとも52法人が確認されています。企業データベース・開示資料・口コミサイト等から把握できた主要事業者の集計値です。個人事業主や副業的に運営している事業者は含まれないため、実際に名乗っている事業者の総数はこれより多くなります。
Q. 退職代行の市場規模はいくら?
A. 公的統計が存在しないため、出典によって数字が大きく変わります。矢野経済研究所は2021年度を80億円(前年度比127.4%)とし、業界推計では2025年時点で約60億円、主要業者の公開売上を積み上げた推計では6〜10億円とされています。どこまでを市場に含めるかという定義の違いが原因のため、単一の数値を正解として扱わないでください。
Q. 業者数が多いほど選びやすい?
A. そうとは限りません。52法人のうち39法人(75.0%)が設立から10年以内、17法人(32.7%)は5年以内の設立です。業歴の浅い事業者が多い市場のため、選択肢の多さは安心材料になりません。社数ではなく、運営主体(民間・労働組合・弁護士法人)と対応範囲で絞り込んでください。
Q. 民間運営と弁護士法人で料金が2倍違うのはなぜ?
A. 法律上できることが違うためです。平均は民間経営が約2万2500円、弁護士法人が約4万4700円でした。民間事業者が有給消化や未払い賃金の交渉を行うと、弁護士法第72条が禁じる非弁行為にあたります。労働組合は労働組合法にもとづく団体交渉ができ、弁護士法人は交渉に加えて請求・訴訟まで対応できます。料金差は対応範囲の差です。
Q. なぜ2018年以降に事業者が増えた?
A. 需要の拡大と参入障壁の低さが重なったためです。設立が最も多かったのは2018年・2019年・2021年で各6法人でした。マイナビの調査では、退職代行利用者が発生した企業の割合は2021年16.3%から2024年上半期23.2%まで増えています。民間運営なら設備投資がほとんど不要で、LINEと電話だけで運営できることも参入を後押ししました。
Q. 設立が新しい退職代行は避けたほうがいい?
A. 設立年だけで判断する必要はありませんが、確認項目は増えます。運営主体が固有名詞で書かれているか、料金が税込総額で追加料金の条件まで書かれているか、返金条件が明文化されているかの3点を公式サイトで確認してください。この3点が確認できない事業者は、業歴に関係なく候補から外して問題ありません。
数字を自分の選択に変える3つのステップ
市場規模や業者数は、知識としてだけ持っていても退職には近づきません。52法人という数字を、自分が依頼する1社に落とし込む手順は3つです。
ステップ1:交渉が必要かどうかを先に決める
残っている有給の日数、未払いの残業代の有無、会社から賠償や違約金の話が出ているかを書き出します。ここに1つでも該当があれば、民間運営は候補から外れます。該当がなければ、費用の安い民間運営で足ります。この判断だけで、52法人が数社まで絞り込まれます。
ステップ2:候補2〜3社の総額と返金条件を確認する
絞り込んだタイプの中から2〜3社を選び、雇用形態を伝えたうえでの総額と、返金条件の判定基準を確認します。無料相談の段階で答えられない事業者は、その時点で外して構いません。表示価格だけで決めると、深夜対応や書類請求の追加費用で想定を超えることがあります。
ステップ3:無料相談で対応範囲を口頭で確認する
即ヤメ・ヒトヤスミはLINEでの無料相談に対応しています。「有給の交渉まで対応できますか」「離職票が届かない場合に催促してもらえますか」と具体的に聞けば、対応範囲は数分で確認できます。未払い賃金や賠償の話が出ているなら、弁護士法人のガイアに相談しておくと、退職と請求をまとめて任せられます。相談したからといって契約する必要はありません。
市場全体の数字を追いかけるより、この3ステップのほうが確実に前に進みます。候補の比較から始めたい場合は退職代行おすすめ比較もあわせて確認してください。
